昔のセリフ

なんかパッとしないっすね、せっかく飲酒オーケーになった割にお店にお運びになるお客さんはあまり多くないような  

 

例によって少年時代のお話から始まります。

風邪ひいて学校休んでお袋とお医者に行きますと、帰り道の楽しみ(が、あったくらいだから大した風邪じゃなかったんでしょうけど)はヨーグルト買ってもらうのと町の本屋さんで本を買ってもらうことでありました。

小学校低~中学年のその頃は偕成社の少年少女向けSFシリーズというのがありまして、最初に買ってもらった「宇宙FBI」はずっと後にアニメ化されることになる人気シリーズだったのですが、どうも読んでいくうち中身がまるで違うことに気づきお店に持っていったら(もちろん治ってから)カバーと中身が違っておりました。

取り替えてくれたので一冊買って「宇宙船ビーグル号の冒険」と二冊読めたことになり、すっかりはまってしまいました。

「超能力作戦」「光る目の宇宙人」「宇宙怪獣ゾーン」「消えた四次元の輪」「透明人間」などどれも面白かったですね~。

ちょいと異色の作品に「呪われた宇宙船」というのがあり、これは立体的に各階層に分かれた世界に住む少年のお話で、立ち入り禁止地区に探検に出かけて頭が二つある化け物に捕まってしまうという。

実はその世界は地球滅亡に際し移住先を求めて飛び立った巨大宇宙船の中で、ある事故から制御不能となり回転しながら漂流しているため階により重力の違いがありその影響でミュータントとして生まれたのが彼らであったのです。

船内で世代が進むうち事実は忘れられ閉じた世界の一般人はそこが自分たちの全てだと思い込んでいるということを、化け物に見えて実は理知的な双頭の兄弟から教えられたのでありました。

いろいろあって戦いとなりミュータントたちが追い詰められ次々討ち死にしていく中、瀕死となった手下のせむし男ボボを楽にしてやるため兄弟がとどめを刺す時、ボボを抱き起し「いいボボ!」「強いボボ!」と。

脳は足りないけど気のいいボボはにっこり笑って最後をを迎えるという泣けるシーンでありました。

 

三年生か四年生に読んだ本のセリフをなぜかずっと覚えていたんですが、年頃になっておスケベな言葉を辞書で引くのが流行った時に体のある部分を方言でどう呼ぶかなんてのもありまして、九州の言葉ではボボ=○○〇〇だという。

その時昔の記憶がよみがえり、こりゃ「呪われた宇宙船」の映画化は日本では無理だなあと思ったことでございました