プロ根性

朝ごはん食べながらテレビ見てたら新しい食魚の話をしてました。

インティマシー・コーディネーターというお仕事をご存じでしょうか?

あたくし先日初めて知りまして。
 
映画やドラマなど性的なシーンの撮影時に俳優さんが、過度な露出や演技の強要によって精神的ダメージを受けることから守る立場の方なんだそうで。
例のMēToo運動あたりからハリウッドでこの手の話が出てきたらしく、かなり左に傾いてるあの世界ではあるだろうなあと。
 
人手不足でものすごく久しぶりに外回りをするようになって感じたのは、購買にせよ調理場にせよ現場の方がみなさん優しくなったということであります。
もちろん若造の時と立場が変わったしどう見てもロートルがひいひい言いながら荷物運んでりゃ同情もするでしょうけど、やり易くなった半面なんつ~んでしょう、ピリピリ感というか殺気というかいい意味での緊張感が弛緩した感じ。
料理人てのは職人さんですからね、学校出たからって現場で叩き上げなきゃ一人前にはなれないわけで、更に上を目指すには相撲界で昔言われたところの兄弟子は無理偏にゲンコツみたなある意味スパルタ教育が当たり前だった時代にはそれがあり、当然業者に求めるものもまた厳しかったわけで。
 
調理場のチーフに聞きましたら大きな原因の一つがSNSなんだそうで。
今の若い子は何かあるとすぐ投稿するのでお店の名前なんぞ出されたひには則客足に響き、どうかすると炎上なんてことも。
あとあれ、コンプライアンスってやつ?
そりゃ無理無体ってのはいけませんが優しくしてるだけじゃ育つものも育ちませんわな。
 
最初出てきたインティマシー・コーディネーターって話にもあたくし同様の違和感を覚えるんでありますよ。
程度の差こそあれ役者さんなんて職人さん以上にあれこれ飲み込んだうえでなきゃなれないもんじゃないんでしょうか。
おまけに撮影現場みたいな特殊な世界に部外者が訳知り顔で踏み込んで、ああだのこうだの口挟んでいいところとも思えません。
だまくらかして連れ込んだ素人無理やり○○ちゃうんじゃあるまいし、演出する側もされる側もギリギリの緊張感と鬩ぎ合いの中から作り出すのが作品でありそこで問われるのがプロ根性ってもんじゃないでしょうか。
 
LGBTに象徴されるように本来落差のあるものを何でもかんでも平板に均して理屈だけで語りたがる向きの方々が多い世の中って、息苦しいよなあ