金曜日プレミアム

今回は落語調でおとどけいたします。

落語の噺のなかにはよく旦那芸というのが出てまいります。

昔ははてえとたいていの用事や買い物は町内で片付くもんだったそうで、稽古事もそうですな。

三味線だの謡だのの師匠がどの町内にもおりまして、若い衆あたりはお足払って稽古に通うんですが大家の旦那なんぞになりますと師匠の方を呼びつけたりなんかいたしまして。

芸なんてものはそんなことで上手くなるはずがないんですが師匠の方でもいい金づるだてんで一生懸命おだてますんで、本人もすっかり芸人気取りになっちまったりいたしまして。

とにかくなんでもかんでも人を集めて聞かせようということになりますが、まさかに商売仲間や目上の人というわけにはいかず、自分んとこの長屋の店子や店の者となるんですが呼ばれた奴ほどいい面の皮というわけで。

 

「番頭さん!みなさんまだお集まりじゃないのかい?」

「へ・・へえ、なんですかみなさん月末の金曜日でお忙しいそうなんで・・」

 

「忙しいったってせっかくあたしがこうして酒や料理まで用意して待ってるのにさあ。仕事なんぞおっぱらかして三時に集まる約束したんじゃないか!肉屋はどうした?」

「肉屋さんは明日の御用聞きが六時からだそうで、ただいま仕込みをしておられます」

 

「小間物屋は?」

「小間物屋さんは買い物にくるお客さん待ってお店の方に」

 

「頭はどうしたんだ?本当ならこういう時は先頭に立って騒いでくれなきゃ、何のために普段から印もののひとつもやってんだい!」

「頭はなんですか三年後に大きな寄り合いがあるそうで、それまでに普請の方を間に合わせなきゃってんで夜も寝ないでやってるとかで」

 

「なんだなんだどいつもこいつも!床取ってくれ、あたしゃ寝ますよ! 

 

今日の似ている川柳です

 

 月末の 金曜だから プレミアム と 月末の 金曜なのに 無理にやめ は似ている