お花見と蕎麦屋

ズボン下脱ぐかまだ着てるか、難しい選択の朝が続いております 

 

こないだの日曜日まだ満開とはいかないながら咲きそろった桜を愛でようってんでお花見することにしたものの、消耗した直売会翌日という事で遠出も辛いけど近所の市民公園ってのもどうかってんで電車で五駅の飛鳥山へと出かけたんであります。

王子駅が隣接するのこの場所は江戸時代から桜の名所として名高く、落語「花見の仇討」の舞台にもなったところ。

噺のまくらでも

 「おめえ飛鳥山行ったって?どうだった?」

 「おおよ、とにかく人、人、人でてえねんな騒ぎよ!」

 「で、花はどうだったんだよ?」

 「え?花?・・・花あったかなあ?」

なんてんで。

好天の上翌週は雨の予報続きもあり、時代は変わっても花見客の多さは変わらず食べ物飲み物満載の敷物、テント、テーブルが波打つような壮観、大変な人出でありました。

これじゃあんまりだと下山して親水公園に回りますと花の数こそ多くは無いものの石神井川の流れを巧みに引き込んだ石造りの橋下は直射日光も避けられなかなかの居心地。

このくらいの方が落ち着いて眺められていいよねとひとり言 

 

お花見とくるとお昼は蕎麦かとマップで探した先に行きますと昼時と重なった上日曜とあってこれまた大変な人の列であります。

他を探して駅の反対に歩きますと裏通りにいい感じの店構えを見つけまして。

昔どこの町内にも一軒はあったような木の看板と引き戸、暖簾、サンプルの並んだガラスケースのお蕎麦屋でありす。

ガラガラと開けますと店内はお店同様時代物のお客さんで一杯でしたが待つほども無く入れまして、席に着いて見回せば黒光りした木のお品書きといい切り張りのお薦めと言いますます昭和が香り調理場には白い割烹着のお母さんまで。

「肝っ玉母さんだ!」「渡鬼だ!」同時に囁くこの年齢差。

 

おつまみで頼んだフキの煮物を見てここは当たりと確信した通り、ふっくらと煮られたホタルイカといいねっちりしたイカと里芋の煮つけといい地味ながら滋味に富みお酒にもよく合って実に美味しゅうございました。

とはいえお蕎麦はね、多分田村とは比べるべくも無かろうとこれも今や絶滅危惧種の鍋焼きうどんを食べました。

濃いめのしょうゆ味と衣が溶け出す海老天が郷愁を誘う味で美味しゅうございました。

 

帰りがけに伺いますと創業65年とのことでほぼあたくしと同い年、二代目と見えるご亭主はおかみさん亡くしていろいろ大変だそうで。

こうやって思いもかけず当たりのお店引くのは街ブラの何よりの楽しみであります。

王子梅の屋さん、また絶対行こっと。