少年の歌

昨日今年のサラリーマン川柳の入選作が発表されました。いつの世も変わらぬ人の心を詠んでいたりその時代の世相を反映していたりとみなさんお上手なんであります。

あたくしも、なんてますと実に不遜でありますがご幼少のみぎりから詩歌の類がなぜか好きでして、小中学校では学期初めに国語の教科書もらうと先ずそのあたりの記載をチェックしておりました。

 

これ何が発端かというとオヤジが持っていた少年倶楽部大全集という分厚い本なんであります。

昭和初期戦中派の少年たちに熱狂的人気があった雑誌少年俱楽部の懐かし本で、あの「のらくろ」が連載されていたことでも有名ですね。

この中に滑稽和歌というコーナーがありまして、当時の少年たちが投稿した和歌が載っているのを小さい頃からあたくし読んでおりまして。

いくつか挙げますと

 

 いつになく 静かに遊ぶ 弟を 見れば金魚を つかみ出してる

 

 のらくろに よく似た犬と 見ておれば 犬もしげしげ わが顔ながむ

 

 自転車で 衝突したる 両者とも ものも言わずに にらみ合うなり

 

何故こんなものをいまだに覚えているんでしょうか?それが好きという事なんでしょうね。

詠み人はオヤジと同世代ですから既に故人となった方もおられるでしょうし、時代が時代なのでもしかすると戦争の犠牲になった方もいるかもしれません

 

いずれにせよ高名な歌人ならいざ知らず昔の子どもが詠んだ歌が、こうして70年後を生きるあたくしの中に生きているというのは思えば不思議なご縁といえるかもしれません。

 

ではあたくしも絵手紙風川柳で

 

 

いつか歌会始に呼ばれたいな~ (^-^) 無理無理!