お釣りのお釣り
雨模様でダルい週明けであります。
町というものは個人のお店がいかに多いかで面白味が決まると思います。
あたくしの地元蕨塚越も越してきた30年前には近所にたくさんのお店があり、ヨーカドーの前には屋台まで出ていて毎日お祭りみたいでありました。
時は流れ今では駅までの道にあるのはお隣の団子屋さん、行きつけの和食くりはらさん、そのはす向かいの居酒屋さんの三軒だけになってしまいました。
なんだか世の中の消沈ぶりを映しているようで寂しいかぎりであります。
線路向こうの西口は商店街の廃れぶりが目を覆うばかりですが、駅近の飲み屋街は意気軒高であります。
時々行く焼きとんたいこうさんはそんな中でも40年以上続く息の長いお店。
都度上げてる様にカウンターに座るとカシラ串だけがストップかけるまで出続けるわんこそばスタイルで、知らずに入ってびっくりという。
土曜日口開けに入り美味い美味いと一人飲み食いしておりますと若いカップルが入って来まして、様子からすると一見さんのような。
飲み物とカシラ二本注文したらマスターがあたくしに小声で「いちいち説明するの面倒だから」なんてんで。
その後ししとうとカシラをもう二本食べたところでお勘定。
ちょっとだけしか食わないんだなあと見ておりますと2300円の支払いに一万円と小銭出しましたらマスターがお釣り無いと言い、ならばとちょうど払って出て行きまして。
あるんじゃん。
マスター曰く店開けにああやってちょっとだけ食べて一万円札出すお客が結構いて困る、以前うちはは両替屋じゃないよと言ったら生意気な店だとケンカになったとか。
それからしばらく飲んであたくしのお勘定は五千円。
で、財布見たら一万円札しかない
おずおずそう言ったら、普通に食べてくれるお客さんはもちろん大丈夫だって。
そりゃそうね。
そこで前回来た時多分マスター計算間違えて少なく取ったからと、お釣りの中から千円出して渡したんであります。
長いことやってるけど多く取られたという人はいたが少ないからと返してくれたのはお客さんが初めてだよだって。
だってさあ
70オーバーと見えるマスターが元気なうちはなるべく長く続けてほしいからね。
損はさせられませんって。
今朝も欠員出て外回り出るため時間無くイラストも無く。