急なお別れ

梅雨入りしそうでしない今日この頃。朝は思いの外涼しかったりしております。

毎年気温が上がってくると会社の冷蔵冷凍機の調子が悪くなります。

庫内の温度を下げるためフル稼働するためそれも無理からぬことで、しかも社屋を建てた約50年前に設置した設備が一部そのまま使われているとなれば老朽化も激しいわけで。

 

毎年その修理でこのブログに登場するS産業のおやっさんは御年なんと90歳!

最初の設計施工からず~~っと機械の面倒見てくれている方で、いまだご自分で車運転しては緊急時に駆けつけてくれる頼れるおやっさんなんであります。

ちょっと壊れるとすぐ全とっかえを言う今時の大手メーカーとは違い、多少型式の違う部品でも中古屋から探してきては調整して使い最少額で修理してくれる昔ながらの本当の職人であります。

 

昨日冷蔵庫の調子が悪くなり久しぶりに来てもらったのですが、昨年身体を壊したこともあり遂に引退を決意したそうで引き継ぐ業者の方に連絡しご自身はそのまま帰られたとのこと。

後を人に任せるので自分はいじらない方がいいと寂し気に言い残していったそうで、外回りで留守していたあたくし後から聞きましてなんとも切ない気持ちになりました。

 

今はじゅんじゅんに任せていますが長い間あたくしが見ておりましたので夏が来てぶっ壊れる度朝から晩まで油まみれになって機械の様子見たもんでして、修理してるおやっさんと一緒に一昨年は猛暑の中ドライアイス買いに走ったり、昨年は外の作業暑かろうと後ろで傘差しかけていたり、年々ご老体が弱っていくのを間近で見ておりましたからね~。

 

跡継ぎの息子さんを早くに亡くされており、おそらく支えでもあった仕事も離れて送るおやっさんの余生がどうか心安けれと願わずにはいられないのであります。

 

今日のひとり万葉集です

 

 幾夏を 共に過ごせし 老いた手の あの日の油 あの夏の汗

 

おやっさ~ん!50年間ありがとうございました!お体気をつけていつまでもお元気でね~!!